令和2年 3月朔日 月次祭 宮司講話より

三月の月次祭にようこそご参列くださいましてありがとうございます。コロナウイルスが拡大の気配を見せておりますため、今月の月次祭はお席の間隔を開けて頂いてお座りいただき、また賽銭箱のところの鈴を取り外しました。手水(てみず)はひしゃくにたっぷり水をくみ、まず左手を清め、次に右手、そして左手に水を受けてそれで口をすすぎ最後は残った水でひしゃくを立て水を流し、ひしゃくの柄を水で浄めます。それにより持ち手のひしゃくも清まりますので、撤去はしておりません。神社にお参りの際にはどうぞそのような作法で手水をお使いくださいませ。

さて今月の朔日詣の御朱印でございますが右肩に弥生月次祭参列と書いてございます。やよいという言葉の表す意味は文字通りいよいよ活発になるという意味です。

右側の方に常楽(じょうらく)という印がおしてございます。書道の作品では右肩に作者の好きな言葉を印にしたものを押します。

私は常楽と洗心、永寿の三つの印を使っています。月参りのご神事の折の御朱印にはこの三つの印を順番に押しております。常に楽しく生きるというのが人生としては楽だと思います。楽という漢字は音楽の楽という字ですがその形は巫女さんが鈴をもって舞を舞う、つまり神懸かりとなって、神様の託宣をいただくということを表しております。神様のお示しになる言葉によって生きるのはまちがいなく楽で楽しい生き方になるということです。それで楽という字はできているのです。これに草冠をつければ薬という字になります。病気が楽になるということですね。今はやり病で世は混乱しています。どうぞ皆さま方も楽を心がけ免疫力をつけるということで是非この時期を乗り越えて頂きたいと思います。

来月は新年度、大きな変化の期。です。それにそなえてよい時間をお過ごしいただければと思います。