
文月の月次祭にご参列をいただきましてありがとうございます。
この世界には陰と陽があると考えられます。たとえば天と地、昼と夜などの相反する二つの世界があるということです。その世界の中に五つの木火土金水という働きがあってこの世界が動くという考え方、陰陽説五行説という中国由来の考え方がございます。
五行は色で表わすと、青、赤、黄、白、黒の五色です。
今月の七日は七夕でございますが笹竹に五色の短冊に願い事を書いて掛けるという風習がございます。この五色とは五行の五色でございます。七月が「文月」というのは、文を書いて星に願いを届ける月に由来しますが、そこには文章がうまく書けますように、あるいは美しい文字がかけますように、という思いも込められています。
七夕はそうした信仰に日本古来の機織り姫の伝承が加わっています。「棚機女(たなばたつめ)」の織った反物は神様に捧げる重要な奉りものです。
さて、私どもがいま一番願うことといえば疫病コロナの病にかからず健康で過ごすということであろうと思います。
そのために、清潔を心がけ、人と人との距離をとって過ごすということを続けておられると思いますがそれでも十分ではないとい不安もあるのかと思います。目には見えないものですのでどうしたらよいかわからないという怖さがございます。目に見えないといえば神もやはりそういう存在です。昔から神の中には疫病神という神もおりました。神は豊かさももたらしますが同時に恐ろしい存在でもあります。
みなさまも「幸運の女神」に守られましてご健康でお過ごしになられますようご祈念を申し上げます。