
本日は五月皐月の月次祭にご参列頂きましてありがとうございました。今日は今月のご祭事のご案内をさせていただきます。5月5日、端午の節句これを菖蒲の節句とも申しますけれども、この日に当社の弁天社の例祭を行っております。
弁天さん、皆さん方には美しい女神様、福の神様。そういうイメージはあるかと思います。この神様は元々日本の神様ではありません。インドの神様ですね、日本に仏教が伝わります飛鳥時代にね。
仏教は、皆さんご存知だと思いますけど、インドでお釈迦様がたてられた教えです。悟りの宗教といわれ、神を立てない宗教なんです。自分自身が悟りを開くため修行するというところから始まるわけですけども、その仏教がですね、インドではカースト制度という、厳しい身分階級が平等となる仏教は広まらなく、西の方に伝わりギリシャ彫刻の影響を受けて仏像というものができる、お釈迦様を崇める気持ちが仏像を生み、それが東に中国朝鮮を経由して日本に入ってきます。
古代朝鮮の百済という国家がありましたが、そこから観音像が贈られてきて、それが仏教が入ってきた初めというふうに言われているわけでありますけど、仏法を守護するインドの神々が一緒に入ってくるわけですね。その中の弁財天は水の神、川のせせらぎが心地よい音を奏でるところから音楽の神となり、芸能一般の守護神となります。
当社の弁天さんは、神社の前が田んぼだった時代に南の方に行きますと今は緑道になっているところがありますが、そこに烏山川用水という川が流れています。それは田んぼに水を供給する用水路だったんですけども、そこに水の神として祀られていました。しかし、宅地になって、弁天さんの御用が終わり、それで当社に移りました。5月5日はその記念日なんですけど。水の神だった弁天さんは水とご縁がなくなりましたので、音楽の神、また芸能一般、これは習い事の技術上達の神、福の神としての信仰もされるようになります。本来のお役目を終えて新に信仰がよみがえったことでヨミガエリ弁財天として今日信仰を集めています。
人は人生の中で何度も挫折をすると思います。しかし、前に進むため立ち上がれなければいけないわけです。いろんな失敗から立ち直る、そうした我々に対して、勇気を与えてくれる神となりました。今日、巳の姫祭という己巳の日の弁天さんの御縁日の祭りを行っております。今月はですね、ご鎮座の5月5日の弁天祭の後5月11日にございますので、よろしかったらどうぞ。ご参拝いただければと思います。風香る五月、よい季節となりました、ゴールデンウイークで今私たちの心は少し休みのモードに入っていると思われます。こころ安らかにご健勝でありますことを御祈念申し上げご挨拶といたします。